2012年10月24日水曜日

バブル、バブル、またバブル・・・今のアメリカはやっぱりバブル?

サブプライムショックのとき、貧乏人から金を毟り取ろうとしたしっぺ返しで世界は本当に痛い目に遭いました。ここにきてダウは、また史上最高値に迫ろうとしてますが、よく考えたらあれからまだ4年しか経っていません。その間、ユーロ危機や東日本大震災といろいろあって、もう遥か昔の話のように感じられますが・・・

サブプライムショックは、リーマン・ショックもコミコミで、ごくごくありがちな不動産バブルでした。規模こそ水爆級の超ショックでしたが、その中身は不動産価格上昇と不動産投資法人の永久機関がレバレッジをどんどん押し上げて、不動産の下落局面入りしたことでゼンマイが壊れて永久機関が急激に逆回転したという、20世紀初頭から何度も、何度も、何度も繰り返されてきた典型的なバブルの崩壊でした。ただし一点だけ、多くのバブルとは大きく異なる点があります。

それは破裂するはずのバブルを大人しく破裂させなかったことです。そのおかげで、たった4年で再びアメリカ経済は奇跡の復活を遂げ、株価は史上最高値に迫ろうとしているのです。4年といえばジュグラーの波のピークからボトムにも満たない期間、つまりバブル崩壊でいえばおおよそ底を打つか打たないかくらいの時期、ようやくそのくらいなのです。

ここで思い出して欲しいのがITバブルのこと。ちょうど私が株を買いだした頃のことです。ITバブルが崩壊したのは2001年。そこから復活を遂げ、ダウが史上最高値を超えたのが2006年。おおよそ5年でアメリカは経済を立て直したということになります。そこからダウは1年半かけて更に3000ドル上げて、2007年10月に史上最高値をつけたわけですが・・・思い起こせば、ITバブルの時もSECとFRBのの猛烈な緩和、緩和、また緩和で資産価値がどんどん高まって、急激な景気回復をもたらしたのでした。もちろんその副産物として、サブプライムローンに基づくデリバティブという「返済能力のない人々の金利負担を最小化」する大発明がなされ、結果不動産バブルが暴走し、件の状態に至ったわけですが・・・

今回もし史上最高値を超えれば、そのITバブルの時よりも1年も早かったということになります。ということは、ひょっとしてアメリカの回復はどんどん早くなっている!?これは、ついにマクロ経済という人類の英知が景気循環に打ち勝ったことを意味する・・・のでしょうかねえ・・・。確かに今回の急激な景気回復も、ITバブルの時のグリーンスパンさんみたいに、バーナンキさんの猛烈な金融緩和が演出した結果。じゃあ、グリーンスパンさんは正しかったのでしょうか?サブプライム危機以来、随分叩かれまくって諸悪の根源みたいな扱うを受けてきたのに、叩いたのは無かったことにしてやっぱりグリーンスパンさんは偉かったってことになる?????

後世の歴史家がグリーンスパンさんやバーナンキさんをどう評価するかはわかりません。しかし、私にはどうしても、過剰流動性相場の加熱が市場を不安定化させている様に思えてなりません。グレートクラッシュが本当に来るのかどうかも私なんかにはわかりませんし、バブルの崩壊や不意のクラッシュという黒い白鳥に「備える」投資はとても退屈なものです。でもこの20年の日本を見ても、平成バブル崩壊から始まり、アジア通貨危機、ITバブル崩壊、サブプライム&リーマンショック、東日本大震災と平均で4年に1回のペースでかなり大きなクラッシュが起きてることを考えると、今何をすべきかは自ずとわかってくるのではないでしょうか。



追記
みん株に自動でフィードを読み込ませてみました。あたりまえですが過去の分とか重複してしまうんですねえ・・・