日本海事新聞 2012年4月8日(月)
5日の東京外国為替市場の円相場は、円売りが加速し為替は一時1ドル=97円台と2009年8月以来、3年8カ月ぶりの円安水準となった。日本銀行の金融緩和を受け、円売り・ドル買いが進んだことが主因。海運大手の2013年1-3月期の各社前提に比べ足元の為替は8-11円の円安。今後も円安が定着すれば今期は海運大手3社で前期比200億円超の損益改善効果につながる。一方、海運株は一部買われたものの、値下がり銘柄もあるなど、大幅続伸した日経平均に比べ伸び悩んだ。
ちなみに為替前提は日本郵船が87円、商船三井が88円、川崎汽船が85円と、現在の為替水準1ドル=96〜97円と10円前後のひらきがあります。日本の外交海運はドル収入が8割前後を占めますので影響は甚大です。ただし、営業損益が赤字の船社ではむしろ円安がマイナスの影響を与える可能性もあり得るので注意が必要です。