2012年8月27日月曜日

ROE(株主資本利益率)の魔力

ROEは、その企業が株主資本に対してどれだけ利益をあげたかを計る指標で、要は我々投資家が投資したお金をどれだけ効率的に活用したかを表しています。

もっと端的にいうならば、その企業が毎年どれだけ価値を増したかを表しているわけなので、極論すれば株価は一年毎にROEと同じだけ上昇するはずと概算できます。

ROEという指標自体は昔から存在しており、バフェットが最も重視する指標の一つとして有名ですが、最近になってまた注目され始めています。例えば最近雑誌で、「リーマン後の騰落率を見ると高ROE銘柄の平均は大幅プラスで、日経平均との乖離が非常に大きい」という、なんとも当たり前な結果が大々的に紹介されました。こんな記事を間に受けた個人投資家が「ROEだ!高ROE銘柄を狙え!!」と果敢にも高ROE銘柄や高ROE銘柄らしきものをド天井でフライングゲットして焼け野原になる様子が目に浮かぶわけですが…

ROEは間違いなく最も重要な指標のひとつです。
恒常的に低ROEな銘柄には一顧の価値もありません。しかし指標よりも重要なのは経営と財務です。高ROE銘柄で勝つためには、なぜROEが高いのか、高ROEが継続的なものか一過性のものかをIR情報から読み解き、経営者が社会に発信する言葉に耳を傾ける。その上で納得できる高ROE銘柄を安値で買ってひたすら上がるのを待ち続ける(ROEで選ぶやり方は短期や中期には不向きなので)、というというやり方以外に方法はありません。