2013年1月31日木曜日

バルチック海運指数 2013/01/30

Baltic Dry Index BDI     767   (-12)
Capesize      BCI     1477  (-14)
Panamax       BPI     690   (-13)
Supramax      BSI     688   (-7)
Handysize      BHSI   461   (-6)

BDIは7連敗。まだまだ下落が続くか。

2013年1月30日水曜日

日本のマリ支援に見え隠れする1ドル=110円説

『日本、マリ支援に110億円拠出を検討』
 アルジェリアでの人質事件を受けたテロ対策の一環として、外務省は、イスラム過激派武装勢力の掃討作戦が続いているアルジェリアの隣国・マリなどの支援に、およそ110億円の拠出を検討すると発表しました。(中略)
 日本が約束した拠出額であるおよそ110億円は、アメリカのおよそ90億円やEUのおよそ60億円を上回っていますが、日本は、支援金を軍事行動に直接使うことは許していません。(TBS)

大げさなタイトルを書きましたが単なる妄想です(笑) 実は既に1ドル=110円という既定路線があって、日本はアメリカと足並みを揃えるために拠出額を「1億ドル」にしたんじゃないのかなあ・・・と、思えてきませんか?微妙に110億円という数字の中途半端さが気になりますよね。

大宇造船海洋、12年受注額は3%増で目標達成も純利益は82%減

日本海事新聞 2012年1月30日(水)
 大宇造船海洋は28日、2012年1-12月期業績を韓国取引所に告示した。売上高は前期比3%増の12兆5654億ウォンとわずかに増えた半面、営業利益が55%減の4516億ウォン、純利益は82%減の1370億ウォンと大幅に落ち込んだ。投資有価証券評価損計上、貸倒引当金積み増しなどが損益に影響したとみられる。(以下略)

評価損の理由や貸倒れの可能性について詳しくは記載されていませんが、韓国の造船業界も苦戦しているようで、大宇造船海洋は大手三社で唯一の12年受注目標の達成みたいです。特に一般商船部門の落ち込みは嫌儲で、大宇も8割減と苦しんでいます。既に付加価値の高い海洋プラントへのシフトを試みてますが、日本と比較すれば圧倒的な技術不足は否めない上に、中国造船業界も海洋プラント建造に興味を示しているので、韓国造船業界は1985年前後の日本の様な造船不況に突入する可能性もあるのではないでしょうか。

国際コンテナ戦略港湾の機能強化に12%増の400億円

日本海事新聞 2012年1月30日(水)
 政府は29日、2013年度予算案を閣議決定した。国土交通関係予算には一般会計で国費総額、前年度比12%増の5兆743億円を計上。海事・港湾両分野などで成長戦略を推し進めていく。(以下略)

日本海事新聞 2012年1月30日(水)
 国土交通省港湾局関連予算案では、前年度比6%減の1912億円(全国防災関係経費含む)を計上した。国際コンテナ戦略港湾の機能強化には公共・非公共合計で12%増の400億円が充てられた。一方、国際バルク戦略港湾に関する無利子貸付制度の創設は認められなかった。港湾整備事業は5%減の1732億円。(以下略)

麻生さんが以前からこんなことを言っています。
「コンテナ船は大きくなっているのに日本の一級港湾の水深が14メートルというのは不合理だ。水深18メートルにすれば深圳やシンガポールでの積み替えが不要になってコストも下がる。」
京浜、阪神の国際コンテナ戦略港湾の機能強化を推し進める様です。近視眼的にみればそれだけ日本のコンテナ海運は国際的な競争にさらされるわけですが、結果的に海上物流の活性化をもたらすのではないでしょうか。これまで日本の成長戦略は保護的な個別最適化によって「合成の誤謬」に陥ってた嫌いがありますが、本当の成長を取り戻すには、そういった非合理や不条理は排していかなければいけませんね。

バルチック海運指数 2013/01/29


Baltic Dry Index BDI     779   (-13)
Capesize      BCI     1491  (-16)
Panamax       BPI     703   (-10)
Supramax      BSI     695   (-15)
Handysize      BHSI   467   (-5)

BDIは6連敗。ドライバルク運賃の下落が全面的に加速。

2013年1月29日火曜日

株式会社ビューティガレージのIPOはどうか?

例によってIPOは買わないイーユンです。

トレンダーズ以来、久しぶりに財務が綺麗で成長力のありそうな企業のIPOです。おそらく仮条件の上限2,300円で決まるのではないでしょうか。ROEも20%前後と魅力的です。

ただし来期の予想決算で見てPBRは3.5くらい、PERは17くらいにはなるかと思うので、上がっても5000円くらいまでで、そのあとは渋い値動きになるかな…

バルチック海運指数 2013/01/28

Baltic Dry Index BDI     792   (-6)
Capesize      BCI     1507  (-13)
Panamax       BPI     713   (-5)
Supramax      BSI     710   (-1)
Handysize      BHSI   472   (-3)

BDIは5連敗。Supramaxは11連敗も1/11からの下落幅は5%未満。

2013年1月27日日曜日

バルチック海運指数 2013/01/23-2013/01/25

インフルエンザで寝込んでたので、3日分まとめて載せます。

2013/01/25

Baltic Dry Index BDI     798   (-10)
Capesize      BCI     1520  (-21)
Panamax       BPI     718   (-5)
Supramax      BSI     711   (-1)
Handysize      BHSI   475   (-3)


2013/01/24

Baltic Dry Index BDI     808   (-9)
Capesize      BCI     1541  (-23)
Panamax       BPI     723   (-4)
Supramax      BSI     722   (-1)
Handysize      BHSI   478   (±0)


2013/01/23

Baltic Dry Index BDI     817   (-8)
Capesize      BCI     1564  (-13)
Panamax       BPI     727   (-2)
Supramax      BSI     713   (-8)
Handysize      BHSI   478   (+1)

BDIは下落に転じて再び800ポイント割れ。
Handysizeの上昇は9連騰でストップ。
来週以降の運賃に期待上昇に期待。

2013年1月23日水曜日

中国、2012年石炭輸入量は前年比29・8%増

日本海事新聞 2012年1月22日(火)
 中国の税関総署が21日発表した2012年の石炭輸入量は前年比29・8%増の2億8851万トンだった。中国は冬場を迎えて30年ぶりの大寒波が襲っており、一般炭輸入が高水準で推移。12月単月の石炭輸入量は3495万トンと過去最高を記録している。(以下略)

石炭の市況はかなり軟調で、パナマックスもハンディマックスも船腹過剰なのに、中国の石炭輸入は前年比で30%増、12月には過去最高を記録してたんですね。寒波がなかったら中型バルカーはどれだけ低迷していたことか…

2012年の日本発輸出航空混載貨物実績、欧州向けが大幅減

日本海事新聞 2012年1月22日(火)
 航空貨物運送協会(JAFA)がまとめた2012年(1-12月)の日本発の輸出航空混載貨物実績は、重量が前年比9%減の91万2367トン(未報告企業1社の実績を除いた数値で比較、以下同)となり、3年ぶりに100万トンを割り込んだ。主力の電子部品関連が円高の長期化で生産拠点が海外にシフトしたのが響いた。上半期は前の年にあったタイ洪水関連の緊急輸送で取扱量を押し上げたが、下半期には一段落。香港、台湾への液晶関連のスポット輸送もあったが、全体の底上げにつながらなかった。12年12月は前年同月比20%減の6万8522トンで、11カ月連続の前年割れだった。(以下略)

 去年は予想通り、欧州向けの航空混載貨物が24%減と絶望的に減ってしまっていたようです。ドイツが25%減、ベネルクス3国が30%、英国、フランス、イタリアも2桁減でした。また、中国と韓国も16-17%減と低迷しました。これは、欧州向けの情報機器輸出が低迷したことで日本からの電子部品の輸入が大幅に減ったことが主な要因でしょうか。なお、12月は更に低迷しているようです。

三光汽船、2月末の更生計画策定を目指す

日本海事新聞 2012年1月22日(火)
 三光汽船は、2月末を提出期限に設定している東京地裁への更生計画案の提出に向け、同計画の作成を急いでいる。現時点では2月下旬までに作成、提出する方針。ただし、足元の海運市況ではケープサイズ、プロダクト(石油製品)船などが同社運航船の損益分岐点を上回るが、パナマックスなど利益確保が困難な船種も存在。三光汽船はスポンサー選定を継続するとともに、更生計画案の調整が遅れた場合、2月末以降に計画策定が延期される可能性もある。(以下略)

 三光汽船は非上場の中堅海運業者ですが、1985年に続き、昨年2度目の会社更生法の申請して現在再建中です。2007年からの株主資本比率の推移を見ると、


52%→56%→63%→(民主党政権)→57%→52%→7.6%

といった感じで、再上場を目指して着実に再建に向かっていた三光汽船は民主党政権ができると同時に採算性が悪化し始めました。民主党が日本経済に与えたいかに打撃がいかに大きかったかがわかります。三光汽船が1985年に一度倒産した理由がプラザ不況であったことを考えると、日本経済に対して民主党の及ぼした悪影響はプラザ合意レベルだったとさえいえるかもしれません。
 何はともあれ、三光汽船が更生計画案を策定するには、資本を充実させるためのスポンサーの確保と、月次収支の黒字化が前提条件です。市況は必ずしも芳しくありませんが、民主党が政権を退き円安基調が続いていることは三光汽船にとって好材料です。三光汽船は日本郵船、商船三井、川崎汽船に次ぐ海運会社であり、しかも創業から独自路線を貫いてきた日本海運業のひとつの象徴として、どうにか再建を成し遂げ再上場を果たして欲しいものです。私はIPOには基本的に応募しませんが、三光汽船は応援したいから、もし再上場する日が来たら損得抜きでたくさん買いますので。

バルチック海運指数 2013/01/22


Baltic Dry Index BDI     825   (-13)
Capesize      BCI     1577  (-27)
Panamax       BPI     729   (-7)
Supramax      BSI     721   (-7)
Handysize      BHSI   477   (±3)

BDIは14営業日ぶりの下落で一服。Handysizeは変わらず。

2013年1月22日火曜日

バルチック海運指数 2013/01/21

Baltic Dry Index BDI     837   (+1)
Capesize      BCI     1604  (-1)
Panamax       BPI     736   (-4)
Supramax      BSI     728   (-2)
Handysize      BHSI   474   (+4)

BDIは13連騰。Handysizeも7連騰で底打ちか?

2013年1月21日月曜日

李明博「援助する側になり国の格が上がった」

「銀行に行く時はいい服を着て行く、税務署に行く時はみすぼらしい服を着て行く、その場その場で態度を変えないと損するのは自分。」
イーユンの母は商売人なので、小さい頃から何度も何度もそう言い聞かせられてきました。他人を見るとき、例えば株を買おうと思った企業の経営者を評価する時にも、しかるべき場での態度が悪くないか、また変な虚栄心がないかは重要です。

李明博さんが今朝のラジオ演説で、「わが国の歴史で、今より国格が高いことはかつてなかった」と言って自分の在任中の功績を誇示していたそうです。その理由として、2010年にOECD開発援助委員会に加盟し、援助される側から援助する側になったことを挙げています。「国格」って日本語は馴染みがないので、いまいち何を意味するのかピンときません。でも、どうやら「援助できるくらいお金持ちになった」といった感じのことを言っているみたいです。去りゆく身とはいえ、通貨高の危機が迫っている先進国の大統領の発言としてはどうなんでしょう。

米国の2012年新車販売台数、ほぼリーマン前の水準まで回復

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 米オートモーティブニュース電子版によると、米国の2012年の新車販売台数は前年比13%増の1449万台だった。07年以来5年ぶりの高水準で、3年連続2桁成長を記録。米クライスラーをはじめ、独フォルクスワーゲン(VW)、日系大手3社、韓国・現代自動車グループなどが2桁の伸びを示すなど、販売回復が鮮明となった。(以下略)

 米国経済は調子がいみたいですね。特にフォルクスワーゲンが前年比30%増、クライスラー、トヨタ、ホンダが20%以上増など健闘ししました。ただし、原油が高止まりしていることもあり、トヨタのプリウス83%増など低燃費車が販売を拡大しています。シェールオイルの生産が増えてもコストの関係でガソリン価格は下がらないといわれているので、この傾向はしばらく続くのではないかと思いますが・・・燃費が悪くて車体も排気量も音も大きいクルマに乗りたいアメリカ人はさぞストレスに感じていることでしょう。

北米西岸南部(PSW)3港の2012年コンテナ取扱量、ほぼリーマン前の水準まで回復

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 北米西岸南部(PSW)3港の2012年コンテナ取扱量は、空コンテナを含む輸出入合計でロサンゼルス(LA)港が前年比2%増の807万8000TEU、ロングビーチ(LB)港が0・3%減の604万6000TEU、オークランド港がほぼ前年並みの234万4000TEUだった。3港合計では1%増の1646万8000TEUと、2年ぶりに伸び率はプラスになった。ただし取り扱い実績はリーマン・ショック前の07年には届かなかった。

 今日は名古屋港のコンテナ取り扱いがリーマン前水準まで回復したという記事もありました。ドライバルクや原油タンカーの需要はなかなか回復の兆しが見えてきませんが、コンテナ物流はもしかしたらこのまま空前の活況に向かうのでは!?と思わせる記事が増えてきています。物流は経済の血流なので、世界経済にとっては良いニュースではないでしょうか。。

名古屋港の2012年外貿コンテナ取扱、ほぼリーマン前水準まで回復

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 名古屋港管理組合統計センターのまとめによると、名古屋港の2012年(1-12月)の外貿コンテナ取扱個数(概数)は、輸出入合計(空コンテナ含む)で249万2400TEUとなり、前年比で0・8%増加した。金融危機前の06-08年の3年間記録していた年250万TEU超にわずかに届かなかったが、これに次ぐ水準まで回復した。

 コンテナ船は需給がかなり緩んでしまって低水準の運賃が続いていますが、取り扱いは確実に増えており、もはや船腹側の問題だけになっています。新造船の供給も既に鈍化しているためいずれ需給も改善して運賃も大きく上昇するのではないでしょうか。

郵船ロジスティクス、12月の航空貨物の取り扱いは前年同月比22%減

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 郵船ロジスティクス(YLK)の2012年12月の日本発着航空貨物の取り扱い実績は、輸出重量が前年同月比22%減の8885トンだった。前年割れは9カ月連続で、前月に続いて9000トンを割り込んだ。11年にあったタイ洪水によるスポット輸送の反動減で米州がマイナスに転じた。アジア、欧州もマイナスが続いている。輸入件数は7%減の1万8923件で2カ月連続のマイナスだった。

 ユーロ危機の欧州が43%の大幅減の他、昨年は洪水関連の緊急輸送で貨物取り扱いの増えたタイが半減、インドネシアも建機の輸送が無くなって4割減となったのが響いているようです。

2013年1月20日日曜日

中東-極東航路の大型原油タンカー市況が軟調

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 VLCC(大型原油タンカー)市況は中東-極東航路で1996年竣工の高齢船の運賃が2013年ベースのWS(ワールドスケール)で38・25を付けた。用船料換算で1万1000ドル前後となり、中東周辺の船腹過剰感を背景に市況が弱含んでいる。(以下略)

 ブローカー関係者も予想外な弱さで、VLCCはコスト割れでの運行を余儀なくされているとのことです。

アジア出し北米向けコンテナ運賃が急騰

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 英国の海運調査会社ドゥルーリーは18日までに、2013年に入りアジア出し北米向け航路(東航)のコンテナ運賃が急騰していると報じた。1月中旬に1割強の上昇となり、旧正月前の駆け込み需要に際し、船社の値上げが進んだものとみている。(以下略)

 北米向けコンテナ市況の活況が連日伝えられています。昨年の暮れにひきつづき、今年に入ってからも取り扱いが増えている様です。「旧正月前の駆け込み需要」とのことですが、駆け込み需要の発生しなかった2009年の旧正月前のことを思い起こせば、これだけ危機を叫ばれてきた世界経済がわりと健全だということがお解りいただけるかと思います。

円安は金利上昇で相殺される!?

日本海事新聞 2012年1月21日(月)
 国内船主が融資を受けている船舶ファイナンスで、金利上昇の懸念が浮上している。政府がインフレ目標を設定していることで、今後、円金利が上昇する可能性があることが主因。2000年以降、国内船主は低金利の円建て融資で船舶を建造、円高に対応してきた背景がある。「今後、金利が上昇すれば円安効果を相殺しかねない」(国内船主)との指摘も出ている。(以下略)

金利が1%上昇するとドル円で7円の円高と同じ影響があると言われています。せっかく1ドルが76円から90円に戻っても、2%のインフレターゲットならば場合によっては2%以上の金利が上昇となり意味がなくなってしまいます。海運各社の財務諸表を見る際には、金利上昇リスクに対してどのくらい耐性があるのか注意する必要が出てきたと頭の片隅に置いておいたほうがいいかもしれません。


FACTA2月号(1月20日発売)の記事まとめ

FACTAの2月号が出ました。今回も興味深い内容がたくさんありましたが、その中から6つだけ記事を紹介します。

1.レオパレスの「悪徳商法」
(http://facta.co.jp/article/201302036.html)
 レオパレスは「30年間借り上げて空室でも賃料を支払う」と言って遊休地を持つ地方農家を巧みに勧誘してアパート建設資金を借り入れさせ、アパートの建設から管理までを一貫して請け負い、管理手数料を取るといったビジネスモデルで急成長しました。リーマンショック前までは。しかし、リーマン・ショック後は半数近くにものぼる法人契約が激減し、管理物件数を圧縮する必要に迫られて一方的な契約破棄を行なうことになってしまったようです。これに安普請のアパートの修繕費用もかさみ、30年借り上げモデルは破綻してしまったようです。個人的には一方的にレオパレスのやり方を「悪徳商法」と言ってしまうことには抵抗を感じますが、いずれにせよこういったビジネスモデルはWin-Winでなくなった時点で崩壊するものなので仕方がありませんね。

バルチック海運指数 2013/01/18

Baltic Dry Index BDI     837   (+17)
Capesize      BCI     1605  (+32)
Panamax       BPI     740   (-3)
Supramax      BSI     730   (-5)
Handysize      BHSI   470   (+6)

Capesizeが続伸でHandysizeもまた上昇。BDIは12連騰中。

2013年1月18日金曜日

三井不動産、国内の物流施設の開発に約2000億円を投資、物流特化型REITも

日本海事新聞 2012年1月18日(水)
 三井不動産は17日、2012年度から始まった6年間の新グループ中長期経営計画で、国内の物流施設の開発に約2000億円を投資すると発表した。昨年12月に着工した千葉県市川市の物件に続き、首都、関西両圏で合計6物件の新規開発も決定。多様なチャンネルや既存テナントとの取引などを生かし、年4-5物件の開発を進めていく。物流特化型REIT(不動産投資信託)の立ち上げも視野に入れている。(以下略)

 開発を決めたのは船橋市、八潮市、久喜市、日野市、愛川町、堺市の首都圏5物件と関西1物件で、東芝、凸版印刷、旧新日鉄などから開発用地を取得したみたいです。また、市市川市の物件ではスペースの約4割を楽天が借りているとのこと。これからネットショッピングはまだまだ普及が進んで汎用化していくでしょうし、この分野はますます伸びるでしょうね。ちなみに物流REITは資産規模1000億円が設立の判断の目安とのことなので、投資額から考えて近い将来立ち上げられるのではないでしょうか。非常に利益率が高そうなので個人的に興味があります。

韓国のヒュンダイ重工、2012年の受注高23%減で希望退職を募る

日本海事新聞 2012年1月18日(水)
 造船世界最大手の現代重工(韓国)は、2012年の新造船受注高が11年比23%減少した。同社は長引く造船不況への対応と世代交代を目的にすでに希望退職を募集しており、最大で給与の60カ月(5年)分を支払う模様。(以下略)

 2013年は金額ベースで50%増を目指すそうですが、ウォン高と海運不況で目標を達成するためには高付加価値のLNG船に注力しなければならないでしょう。韓国の大手がバルクキャリアやコンテナ船の建造を緩めてくれれば運賃市況にもいい影響を及ぼすはずなので、ありがたい話です。それにしても、50%増を目指すのに希望退職も募るって・・・目標達成しない気満々のような・・・

川崎汽船の朝倉次郎社長、12年度の黒字化「どうやら達成できそうだ」

日本海事新聞 2012年1月18日(水)
 巳(み)年は変革の年--。川崎汽船のメディア向け懇親会が16日夜、東京都内の本社で開かれた。朝倉次郎社長は2013年を「過去2年と違い、ベターな年になる」と述べ、業績好転への強い期待感を示した。
 朝倉社長は12年度について「黒字化をミッションとしてきたが、どうやら達成できそうだ」と述べ、業績回復への手応えを示した。その上で「昨年よりはるかに良い環境になりつつある」と環境の好転を示唆した。(以下略)

 どうにか黒字化に目処がついたみたいです。状況は最悪期からかなり好転したので、ここまできたら経常利益だけじゃなく、当期利益もぜひ黒字を達成してほしいものです。その上で、今年は東南アジアとインドに注力するとのことでした。特にミャンマーでの展開には注目です。商船三井の芦田会長も昔「海運業界は10年周期だ」とおっしゃってましたが、2008年の中国バブルから今年でちょうど5年。今年が変化の年になることを祈っております。


懇親会での朝倉社長の笑顔
今年はいい年になりそう?

バルチック海運指数 2013/01/17

Baltic Dry Index BDI     820   (+39)

Capesize      BCI     1573  (+142)
Panamax       BPI     743   (-11)
Supramax      BSI     735   (-3)
Handysize      BHSI   464   (+7)

Capesizeが前日比+10%でBDIも11連騰。Handysizeも更に上昇中。

2013年1月17日木曜日

バルチック海運指数 2013/01/16


Baltic Dry Index BDI     781   (+16)
Capesize      BCI     1431  (+66)
Panamax       BPI     754   (-14)
Supramax      BSI     738   (-2)
Handysize      BHSI   457   (+3)

Capesize大幅高でBDIは10連騰。Handysizeもジリジリと上げている。

2013年1月16日水曜日

韓国造船、2013年の受注目標額は前年比9%増

日本海事新聞 2012年1月16日(水)
 韓国主要造船10社の2013年総受注目標額が588億ドルとなった。前年目標額と比べ9%増。このうち、現代重工業など大手4社の総受注額のうち約56%を海洋が占め、引き続き受注をけん引するとしている。(以下略)

 昨年の造船業界は海洋プラントとLNG船が活況で、今年も引き続き韓国造船各社は造船業は海洋プラントだのみの一年になるようです。ただしこの1年、対ドルで11%のウォン高が進行しており、その間に13%の円安、円/ウォンで見れば22%以上の円安ウォン高でこのまま為替が推移すれば海洋プラントやLNG船の受注はかなりの割合で日本の造船業社に流れるはずで、韓国造船業界はかなりの痛手を被ることになるのではないでしょうか。逆に日本の造船業界はこれを足がかりに造船2014年問題を乗り越える準備をして欲しいものです。


欧州向けコンテナ市況が改善傾向

日本海事新聞 2012年1月16日(水)
 中国発欧州向け定期航路のコンテナ運賃が上昇している。上海航運交易所(SSE)がまとめた1月11日付の上海発北欧州向けコンテナ運賃(スポット)は20フィートコンテナ当たり1418ドルとなり、前週に比べて約150ドル上昇した。欧州航路は昨年12月ごろから冬季減船による船腹量削減効果もあって市況が好転し、1月に入ってもその傾向が持続してきた。これから中国の旧正月休み前の駆け込み需要も期待できることから、しばらく欧州向けの運賃市況は値上がりが続きそうだ。(以下略)


 中国出しだけじゃなく、日本出し欧州向けのコンテナ市況も12月頃から「需給が逼迫してスペースが確保できない」といった声が聞こえるほど活気づいているそうです。北米も東岸向けを中心に運賃が上昇基調だし、新造コンテナ船の供給も一服しているので、あとひと押しあればコンテナ市況も回復軌道に入るのではないでしょうか。

バルチック海運指数 2013/01/15


Baltic Dry Index BDI     765   (+3)
Capesize      BCI     1365  (-5)
Panamax       BPI     768   (-6)
Supramax      BSI     740   (-3)
Handysize      BHSI   454   (+3)

ケープサイズ、パナマックス、スープラマックスのいずれも下落したがBDIは9連騰。

2013年1月15日火曜日

2012年の中国鉄鉱石需要は過去最高、ただしケープサイズの船腹過剰は続く

 中国の2012年の鉄鉱石輸入量は前年比8・4%増でした。これはケープサイズ60隻分の船腹需要増に相当しますが、この一年でケープサイズバルカーの供給が150隻増えてることを考えると、まだまだ船腹過剰は続きそうです。
 大豆は11・2%増、穀物・穀物粉は160%増とハンディサイズはかなり堅調な荷動きです。船腹供給も鈍化したので、いずれ不遇のハンディサイズは持ち直すのではないでしょうか。一方、原木は10・5%、鋼材は12・3%減と、中国の不動産バブルは不動産投資規制で消滅したと考えて良いでしょう。逆にいえば、ここから10年以内が中国投資にとって一番危ない、そして一番妙味のある投資タイミングになるのではないでしょうか。

米国のコンテナ取扱は回復基調も中国離れ進む

日本海事新聞 2012年1月15日(火)
 米国民間統計サービスのゼポ社は11日までに、2012年の米国の総輸入コンテナ取扱量が前年比1・2%増の1760万TEUに達したと発表した。米国向けコンテナの取り扱いが活況だった06、07年の水準にはいまだ及ばないものの、緩やかながら需要は安定した回復傾向にあることを裏付けた形だ。(以下略)

 欧州出し米国向けの取り扱いがかなり堅調だったようです。ドイツ出しが8.7%増と活況で、欧州の輸入コンテナ取扱の低迷をちょうど埋め合わせる形となりました。
 アジア出し米国向けは0.2%増と低調でした。特に中国出しが0.4%減と二年連続で減少しています。国内生産の拡充が加速し、米国の中国離れは今後も続きそうです。対して日本出し米国向けは堅調で2.2%増と、韓国出しの1.2%増を上回る高水準の増加率になっています。これはリーマンショック以来低迷していた自動車関連品の荷動きが回復した結果で、この傾向は今急激に進行している円高是正で更に進むのではないでしょうか。米国向けの荷動きが底打ちすれば13年シーズンのS/Cでは運賃が底上げされると予想されます。ドライバルク中心の(特にケープサイズ中心の)海運会社にとっては13年も厳しい年になりそうですが、コンテナ定期船の比率が比較的高い海運会社はようやく収益を立て直して一息つくことができるかもしれません。

株式相場の6つのフェイズ

 長期間での株式相場は(恐らく地価も)大きく分けて拡大、陶酔的熱狂、暴落、総悲観、淘汰、縮小と待機の6つのフェイズに分けられます。常に、相場は今どのフェイズにあるのかを見据え、それぞれのフェイズに合った投資判断が必要となるとのことです。

1.拡大
 この時期はいわゆる循環物色が何巡も繰り返され長期間に渡って株価が高騰する。専門家と呼ばれる人たちの間でも楽観論と懐疑論との鍔迫り合いが観られる。また、ひとりの専門家を見ても楽観論と懐疑論とを行ったり来たりする。長期投資ならば投資資金を蓄える時期と考えるべき。出遅れ銘柄や見逃されている銘柄を買い、明らかに行き過ぎた銘柄を手仕舞う時期。

バルチック海運指数 2013/01/14


Baltic Dry Index BDI     762   (+2)
Capesize      BCI     1370  (+3)
Panamax       BPI     774   (+2)
Supramax      BSI     743   (-2)
Handysize      BHSI   451   (+3)

相変わらず繋留コストを下回る市況が続いているもののBDIは八連騰。
低迷しているHandysizeがそろそろ底を打つかも?期待も込めて。

書かないわけにはいかない意外な?!チャイナセブン

いろんなひとに情報を聞いてたので書くのがかなり遅くなってしまいましたが、チャイナナインあらためチヤイナセブンの顔ぶれについてちょっと一言だけ。

習近平 中央軍事委員会主席、国家主席
李克強 国務院総理
張徳江 全人代委員長
兪正声 全国政協主席
劉雲山 中央書記処常務書記、中央精神文明委主任
王岐山 中央紀律検査委書記
張高麗 国務院常務副総理

第一報は友達からのメールでもらいました。「なんじゃこりゃー!!」と書いてあるのを見てクスッときましたが、本文を読んで私もなんじゃこりゃと叫んでしまう顔ぶれです。全然若返ってません。下の5人は年寄りばかり…しかも、綱引きの結果、江沢民派ばっかりになってしまってます。ある程度予想が無かったわけではありませんが、悪い意味でのサプライズです。単純に政治局委員が年功序列で繰り上がっただけの人事になるというのは、中国の将来を考えても、日中関係を考えても本当に残念なことです。

これは「我々はこれからも変わらない」という中共からの強烈なメッセージにほかなりません。この情勢で変わらないことが本当に可能なのか、南方週末の改ざんは天安門事件の再来に発展するのか・・・低迷していた上海市場は息を吹き返しつつありますが、今一度立ち止まって考え直す時期がきているようです。

2013年1月8日火曜日

海運大手3社社長の年頭挨拶の要約

日本郵船 工藤泰三社長
 コンテナ船の需給ギャップは非常に大きく、リーマン直後に発注済みのコンテナ船を船種変更するなどライトアセット化に踏み切った決断は正しかった。船余りはNYKにとってチャンス。ドライバルクはギャップ解消の兆しが見えてきた。通期経常黒字200億円に向けグループ一丸となって頑張りたい。
http://www.nyk.com/release/2447/002448.html

商船三井 武藤光一社長
 ドライ・タンカー市況は未曾有の低迷に見舞われており赤字運行に陥っている。新造船の供給は鈍化し、新興国の荷動きも堅調だが、中国がこれからもハイペースで建造を続ければ市況の回復は遠のく。フリー船削減のためにスクラップ、売船、返船、竣工遅延を行い、コスト削減を進めることで2年連続で巨額赤字の難局を乗り切りたい。

川崎汽船 朝倉次郎社長
 欧州危機は出口が見えてきた。米国経済はリーマン後の住宅市況低迷が底を打ち自動車販売数も好調。そろそろ世界も不況から回復に向かう。コンテナ船は大幅な船腹過剰が続いているが、各社ともシェア重視から収益重視に切り替えているので、市場規律が働き運賃はもちこたえるだろう。減船、減便、減速で12年度は経常黒字化を達成したい。
https://www.kline.co.jp/news/detail/1196262_1454.html

・・・年頭挨拶の元気さは、今年度の予想利益に見事に比例してますね(笑)
楽観できる状況ではありませんが、こんなときこそ武藤社長には5年後を見据えた前向きなマネージメントを期待したいです。ちなみにその前の社長の今年の年頭挨拶がこんなかんじ↓

JSA 芦田昭充会長(商船三井の現会長、芦田愛菜さんの大叔父
為替レートは円安に向かってる!燃料油価格500ドル台目前!船腹過剰も需給バランスは調整基調!中国の資源・エネルギー輸入はまだまだ旺盛!自動車輸出も良い感じ!LNG・LPG輸送も好調!一番ヤバかったコンテナ運賃も回復しそう!今年はいい年になるぞ!!
http://www.jsanet.or.jp/opinion/2013/opinion_201301.html