日本海事新聞 2012年1月15日(火)
米国民間統計サービスのゼポ社は11日までに、2012年の米国の総輸入コンテナ取扱量が前年比1・2%増の1760万TEUに達したと発表した。米国向けコンテナの取り扱いが活況だった06、07年の水準にはいまだ及ばないものの、緩やかながら需要は安定した回復傾向にあることを裏付けた形だ。(以下略)
欧州出し米国向けの取り扱いがかなり堅調だったようです。ドイツ出しが8.7%増と活況で、欧州の輸入コンテナ取扱の低迷をちょうど埋め合わせる形となりました。
アジア出し米国向けは0.2%増と低調でした。特に中国出しが0.4%減と二年連続で減少しています。国内生産の拡充が加速し、米国の中国離れは今後も続きそうです。対して日本出し米国向けは堅調で2.2%増と、韓国出しの1.2%増を上回る高水準の増加率になっています。これはリーマンショック以来低迷していた自動車関連品の荷動きが回復した結果で、この傾向は今急激に進行している円高是正で更に進むのではないでしょうか。米国向けの荷動きが底打ちすれば13年シーズンのS/Cでは運賃が底上げされると予想されます。ドライバルク中心の(特にケープサイズ中心の)海運会社にとっては13年も厳しい年になりそうですが、コンテナ定期船の比率が比較的高い海運会社はようやく収益を立て直して一息つくことができるかもしれません。