2013年1月8日火曜日

海運大手3社社長の年頭挨拶の要約

日本郵船 工藤泰三社長
 コンテナ船の需給ギャップは非常に大きく、リーマン直後に発注済みのコンテナ船を船種変更するなどライトアセット化に踏み切った決断は正しかった。船余りはNYKにとってチャンス。ドライバルクはギャップ解消の兆しが見えてきた。通期経常黒字200億円に向けグループ一丸となって頑張りたい。
http://www.nyk.com/release/2447/002448.html

商船三井 武藤光一社長
 ドライ・タンカー市況は未曾有の低迷に見舞われており赤字運行に陥っている。新造船の供給は鈍化し、新興国の荷動きも堅調だが、中国がこれからもハイペースで建造を続ければ市況の回復は遠のく。フリー船削減のためにスクラップ、売船、返船、竣工遅延を行い、コスト削減を進めることで2年連続で巨額赤字の難局を乗り切りたい。

川崎汽船 朝倉次郎社長
 欧州危機は出口が見えてきた。米国経済はリーマン後の住宅市況低迷が底を打ち自動車販売数も好調。そろそろ世界も不況から回復に向かう。コンテナ船は大幅な船腹過剰が続いているが、各社ともシェア重視から収益重視に切り替えているので、市場規律が働き運賃はもちこたえるだろう。減船、減便、減速で12年度は経常黒字化を達成したい。
https://www.kline.co.jp/news/detail/1196262_1454.html

・・・年頭挨拶の元気さは、今年度の予想利益に見事に比例してますね(笑)
楽観できる状況ではありませんが、こんなときこそ武藤社長には5年後を見据えた前向きなマネージメントを期待したいです。ちなみにその前の社長の今年の年頭挨拶がこんなかんじ↓

JSA 芦田昭充会長(商船三井の現会長、芦田愛菜さんの大叔父
為替レートは円安に向かってる!燃料油価格500ドル台目前!船腹過剰も需給バランスは調整基調!中国の資源・エネルギー輸入はまだまだ旺盛!自動車輸出も良い感じ!LNG・LPG輸送も好調!一番ヤバかったコンテナ運賃も回復しそう!今年はいい年になるぞ!!
http://www.jsanet.or.jp/opinion/2013/opinion_201301.html